グレーゾーン事態を議論

2014年5月28日 11:46 AM|カテゴリー:北がわニュース

政府が「3分野15事例」提示

安全保障法制整備に関する与党協議会に臨む

自民、公明両党は27日午前、衆院第2議員会館で、「安全保障法制整備に関する協議会」の第2回会合を開いた。自民党から高村正彦副総裁、石破茂幹事長ら、公明党から北側一雄副代表、井上義久幹事長らが出席した。

席上、政府は法整備の検討材料として、外国からの武力攻撃に至らないグレーゾーン事態や国連平和維持活動(PKO)を含む国際平和協力、「武力の行使」に当たり得る活動の3分野に関する合計15の事例を提示。これを受けて自公はまずグレーゾーン事態から議論を始めた。

このうち、武装集団の不法上陸を想定した「離島等における不法行為への対処」(事例1)に関し、公明党は「ここで言う離島は尖閣諸島(沖縄県)を想定しているのか」と質問。政府側は「尖閣に限らず離島」とし、その例として1997年に鹿児島県下甑島に非武装の中国人20人が不法入国したケースを挙げた。

これに対して公明党は「武装集団の不法上陸とは全く関係のない不法入国の問題であり、警察によってきちんと処理されている」と指摘した。
また公明党は、尖閣諸島の警備をめぐる自衛隊と海上保安庁、警察の連携について「不備はあるか」と確認。政府側は「今のところはない」と述べた。

さらに、公明党は政府に「事前の説明では事例1の標題に離島等の『等』は入っていなかった」と説明を要請。政府は「本土への不法上陸も含まれる」との見解を示した。

一方、「公海上で訓練などを実施中の自衛隊が遭遇した不法行為への対処」(事例2)について北側副代表は「政府の説明ではイメージがわかない」と指摘し、次回の協議で詳しい説明を求めた。

協議終了後、北側副代表は「事例1は海上警備行動などで対処のための法制は整っている。発令の時間がかかるなど運用に関わる部分の話が多いように思える。何らかの法制が必要だとは現時点では考えていない。いずれにしても、次回の協議で政府は何をしたいのか、もう少し詳細に出すよう求めた」と語った。

公明党は同日午後、衆院第2議員会館で、外交安全保障調査会(会長=上田勇衆院議員)と憲法調査会(会長=北側副代表)の合同会議を初開催した。これには多数の衆参国会議員が出席。北側副代表が与党協議について報告し、事例1、2について議論を交わした。

≪政府が提示した15事例≫

政府が与党に示した法整備の検討材料15事例のうち、武力攻撃に至らないグレーゾーン事態の分野では、(1)離島などに外国人と思われる武装した集団が不法に上陸した場合への対応(2)自衛隊が公海上で訓練などを行っている時に、日本の民間船舶が武装集団から不法行為を受けている場面に遭遇した場合の対応(3)武力攻撃が発生していない平時に、近隣国に弾道ミサイル発射の兆しがある場合の米艦防護の在り方—の3事例となっている。

国際協力の分野では、情勢がいまだ安定していない国での国連平和維持活動(PKO)に参加する自衛隊が、離れた場所で襲われた日本のNGO(非政府組織)職員や他国のPKO要員を救援する「駆け付け警護」など4事例。
「武力の行使」に当たり得る活動については、日本人を輸送している最中の米艦防護など8事例を提示した。

 

詳細は、以下のURLからご覧ください。(公明新聞ニュースより転載)

https://www.komei.or.jp/news/detail/20140528_14078

 

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