加工食品含めた体系に

2015年11月12日 1:09 PM|カテゴリー:北がわニュース

軽減税率の対象品目で主張 与党検討委で公明

自民、公明両党は11日、衆院第2議員会館で与党税制協議会の「消費税軽減税率制度検討委員会」を開き、対象品目の線引きなどで財務省の説明を受け議論した。

対象品目の線引きについて、財務省は、食料品のうち生鮮食品と加工食品の間には法律に基づく立て分けがある一方、加工食品の中では内訳が厳密に定義されておらず、線引きが困難と説明。外食と外食以外の線引きの難しさも指摘した。

これを受けて自公両党は、しっかりと判別できる明確な線引きをめざすことで一致。公明党は、所得が低い世帯ほど食費に占める加工食品の割合が高いことや、加工食品が国民の食生活の中に浸透していることを踏まえ「加工食品を含む体系でないと軽減税率制度の本来の趣旨にそぐわなくなる。加工食品内での線引きが混乱を招くならば、加工食品全体を含む体系でなければならない」と訴えた。

一方、事業者の準備に関する課題で、財務省がレジ改修などに要する期間について、制度の詳細が政省令や通達で公表されてから最低1年半程度かかるとした。公明党は、関連業者の見解を聞いた結果として「与党税制改正大綱で方向性が明確になった時点でシステム構築に入れる。必ずしも政省令や通達の公表から1年半というわけではない」と指摘した。

 

社会保障削らず 財源確保は税制・財政全体で

会合後の記者会見で、公明党の斉藤鉄夫税制調査会長は、社会保障の財源を確保するには軽減税率の対象品目を絞る必要があるかのような一部報道に対して、「われわれは社会保障の財源を削って、それを軽減税率に回すという議論は一切していない」と強調した。

さらに、軽減税率の財源について「公明党は税制、財政全体の中で考えていくべきと考えている。財政再建や景気、消費マインドを落とさないということも大きなテーマであり、大きな枠全体の中で考えていくべき課題だ」との考えを示した。

また、財務省が軽減税率の財源として、社会保障と税の一体改革の中で将来の検討課題と位置付けられている「総合合算制度」分(4000億円程度)を挙げていることに言及。同制度が社会保障と税の共通番号(マイナンバー)制度を前提に、医療や介護などの自己負担額の合計に上限を設けるものであることから、「(導入は)かなり先の話だ」と指摘し、「われわれは、この制度を将来も否定しているわけではない。そういう意味で、社会保障の財源を絞って軽減税率にするという考えは全くない」と述べた。

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