自衛権拡大に歯止めを
2014年6月24日 10:29 AM|カテゴリー:北がわニュース
党合同会議 閣議決定案の概要を議論
公明党は23日、衆院第2議員会館で、外交安全保障調査会(会長=上田勇衆院議員)と憲法調査会(会長=北側一雄副代表)の合同会議を開催した。山口那津男代表、井上義久幹事長をはじめ、多数の衆参国会議員が出席した。今回の合同会議には政府関係者は出席せず、議員による安全保障政策の論点整理が行われた。
自民、公明の与党両党による「安全保障法制整備に関する協議会」で、集団的自衛権の限定行使が議論されていることを受け、出席者からは「仮に限定行使を認めるにしても、しっかり縛りをかけないといけない」との歯止めを求める意見や、「蟻の一穴になりかねない」として、限定行使容認自体に消極的な考えも示された。
一方、限定行使論の基礎になっている安全保障環境の変化に関して、「いまの安全保障の現状、特に日米同盟を考えた時に、我が国が現行憲法上できることは、もっと少ししっかりやってもいいのではないか」との意見も出された。
さらに、与党安保協議会について「公明党が政権のなかにあって与党安保協議会でも十分歯止めとして機能している」との評価もあった。
また参加者からは、地方議員や党員、支持者らとの意見交換を踏まえ、「慎重に議論してほしいとの声が多い」との報告もあった。それに対し、「かなり議論も煮詰まってきているので、一定のところで結論を出すのが与党の責任ではないか」との主張もあった。
政府が提示した閣議決定案の概要に関し、参加者からは、自衛権発動の新3要件(高村私案)の「他国」や「おそれ」などの表現があいまいであり、「今後、解釈が無制限に拡大してしまう」との懸念が示された。
さらに、集団的自衛権の限定行使が必要になる事実の提示を政府に求めても、十分な説明がないとの不満も表明された。
合同会議終了後、北側副代表は記者団に対し、「次回の党合同会議は25日に行う。もし可能であれば一定の方向性が出されば良いと思うが、率直な意見は大切にしないといけない」と語った。
(公明新聞ニュースより転載)