サイバー対策強化を
2015年6月6日 1:37 PM|カテゴリー:北がわニュース
年金情報流出 再発防げ
口永良部島噴火 避難者支援きめ細かく
山口代表が政府に要望
政府と自民、公明の与党両党は5日午後、首相官邸で連絡会議を開いた。席上、公明党の山口那津男代表は、日本年金機構がサイバー攻撃を受けて約125万件の個人情報が流出した問題について「個人情報を扱う公的機関としての自覚を欠く対応は残念でならない」と述べ、徹底した原因究明と再発防止を強く求めた。
安倍晋三首相は「国民の皆さまに不安を与えていることを大変申し訳なく思っている」と陳謝し、「現在、年金受給者のことを第一に考え、万が一にも年金の支払いに影響が出ないよう対応に万全を期している」と強調した。
また、山口代表は来年1月から実施される社会保障と税の共通番号(マイナンバー)制度にも懸念の声が上がっていることに触れ、「マイナンバーの円滑な運用には国民の信用が欠かせない」と指摘。政府の機関を標的にするサイバー攻撃が相次ぎ、手口も巧妙化していることに対し、「政府が一体となって抜本的なサイバーセキュリティー対策を講じることを強く求めたい」と訴えた。
安倍首相は「(情報流出の)実態把握や問題の検証を徹底的に行い、再発防止対策やサイバーセキュリティー対策にしっかり取り組んでいく」と語った。
鹿児島県・口永良部島での噴火災害について、山口代表は事態の長期化が想定されることから「新岳の観測態勢を強化し、政府を挙げて万全の態勢をつくってもらいたい」と要請。住まいの確保を含む生活支援など、避難者の要望に即したきめ細かい支援も求めた。
一方、安倍首相は、7日からドイツで開催される先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)の前にウクライナを訪問する外遊日程に言及。同国のポロシェンコ大統領と会談し、ウクライナ情勢の平和的解決に貢献したいと述べるとともに、G7サミットでは世界経済や気候変動などの課題で率直に意見交換し、「来年、日本で開催するサミットにつなげたい」と力説した。
山口代表は、ウクライナとの関係強化や情勢安定化に向けた経済支援、人道支援のほか、「ロシアとの平和的解決に向けた対話を促すなど、積極的な役割を期待したい」と強調。G7サミットで気候変動や国際テロ対策などについて、「先進国が結束して取り組む姿勢を国際社会に示すことが大事だ」と強調した。