平和国家の歩み 発信せよ
2015年8月4日 12:13 PM|カテゴリー:北がわニュース
政労使会議、地方にも
山口代表が政府に要望
政府と自民、公明の与党両党は3日昼、首相官邸で連絡会議を開いた。席上、公明党の山口那津男代表は、原爆投下から70年を迎える広島、長崎の両市で国連軍縮会議やパグウォッシュ会議といった核軍縮・廃絶に向けた国際会議が開かれることに言及し、「一連の機運を生かして、日本が非核三原則を貫き、核兵器廃絶にリーダーシップを取る。そして、平和国家への歩みは揺るぎないことをしっかり発信してもらいたい」と強調した。
安倍晋三首相は、「われわれは、70年前の核兵器による惨禍を決して忘れてはならない。今後とも非核三原則を堅持しつつ、核兵器廃絶、世界恒久平和の発展に力を惜しまない」と力説した。
参院で審議中の「平和安全法制」の関連法案について山口代表は、「衆院(での審議)以上に、国民への丁寧な説明を心掛けていただきたい」と要請。また、同法案の法的安定性を軽視したとも受け取れる礒崎陽輔首相補佐官の発言に井上義久幹事長が遺憾の意を示したのに対し、安倍首相は「ご迷惑を掛けて申し訳ない」と陳謝した。
また、山口代表は、首相がゼロからの見直しを表明した新国立競技場の整備計画に関して、「(これまでの経緯などに関する第三者委員会の)検証結果を踏まえ、政府は説明責任を果たしてもらいたい」と指摘した。
先日の閣僚会合で大筋合意に至らなかった環太平洋連携協定(TPP)交渉については、日本の国益の最大化に努めた上で、「環太平洋地域全体で大きな利益となるよう粘り強く交渉を続けてもらいたい」と要望した。
厚生労働省の審議会が2015年度の最低賃金を全国平均で時給18円引き上げる決定をしたことに対しては、「歓迎すべきだが、中小企業・小規模事業者が(賃上げに)対応できるよう大企業からの価格転嫁を促していくことが重要だ」と指摘。さらなる賃金引き上げへ、公明党が提案した、政府と労働界、経済界の代表からなる政労使会議を地方でも生かす必要性を強調した。